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演劇と治療考察

先日経験した演劇のグループワークが心身に作用しそうなのでまとめてみた。

カタルシスに至るまでの様々なエクササイズを行っているように感じた。

1. 仮称ペルソナの創造

最初のステップは、グループで仮の名前を自分で決めて、それを呼び合うことである。

それにより名前のもつ力を確認できるように感じた。

ペルソナという自己の仮面のつけ外しができるという認識を生ませることに繋がるように感じた。

名前という呪の力を設定しているようにも感じます。

2. 意識の流れを客観化

拍手を受け取り隣の人に渡します。アイコンタクトや自分のリズムを相手に渡すなど非言語的なコミュニケーションを感じられました。

もうすこし大きく見ると意識の伝達を視覚化できていて面白い。

ワークを進めると名前を呼んで席を移動しあうというのもあった。

名前という呪の効果を認識できる。

3. 共通意識の受け渡し

空想の爆弾や子猫を他者に受け渡す瞬間、物理的な体験を通じて共通意識を共有できた。想像力を通じて身体感覚の違いを感じることができる。

星の王子様の世界だなと感じた。

4. 自己のエピソードの作品化

自分のエピソードを発表しあい、それを一つの作品に昇華させる。

エピソードの曝露と昇華がここで行われる。

これによってカタルシスが発生し心理的抵抗が減少するだろうと感じた。

必ずしも内的抵抗を話す必要はない。

総評

着地点としてエピソードの曝露によるカタルシスを目指しているように感じた。

これは1回2回で到達するものでなく複数回行うことで到達していくものだろうと感じた。

名前の設定もペルソナの付け替えが可能という認識を生じさせるために必要だと感じる。

名前を呼ばれることによって自己が縛られその場の存在を固着させられる。

名前を呼ばれれば振り向く道理だ。

それは自分で設定できる。

ガラスの仮面は着脱可能なのだ。

仮面を認識することによって自己の素顔という仮面もまた認識しやすくなる。

非常に面白いワークショップだった。

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